特殊冷凍機を買わずに冷凍ビジネスを始めたい人必見!ファブレスではじめる特殊冷凍OEMとは

特殊冷凍機を買わずに冷凍ビジネスを始めたい人必見!ファブレスではじめる特殊冷凍OEMとは

 本格的な冷凍グルメや冷凍を活かした新業態の開発が進み、新しいビジネスを始めるにも、世代を超えてお店の味を受け継ぐためにも、冷凍技術が活躍しています。再現性に優れた特殊冷凍技術には注目が集まり、食品産業において冷凍技術が欠かせない時代が近づいています。しかし、初めから多額の設備投資や人員配置を進めるのは、原価高騰や人材不足が進む社会においてリスクでもあります。

 そこで昨今トレンドになりつつある手法が、冷凍技術をファブレスで取り入れる「特殊冷凍OEM」です。特殊冷凍OEMは、特殊冷凍機を持つ生産パートナー(食品加工会社など)へ冷凍商品の製造を委託する方法で、イニシャルコストを抑えることはもちろん、OEM先に専門的知識が豊富なパートナーと組むことで短期間の研究・開発で期待以上の品質に仕上がると注目されています。
 需要が広がる特殊冷凍OEMの仕組みや注目される背景、メリット、活用事例をご紹介します。

特殊冷凍OEMが求められる背景

 なぜ今、ファブレスの特殊冷凍OEMの需要が伸びているのか。その背景には、外食業界の深刻な人手不足や料理人の高齢化、コスト上昇が関係しています。慢性的な人手不足に悩まされる外食業界では、従業員に負担がかかることはもちろん、機会ロスが生じたり、料理人の高齢化が進み、数年後にはお店の味や品質を維持できなくなる問題も抱えていると聞きます。

 近年、調理師免許の交付数は年々減少傾向で、料理人の高齢化や料理人不足は今後ますます顕在化するのではないかと懸念されています。また、昨今の物価高で原材料や人件費が上がり、一つひとつの料理に原価や手間暇をかけられないと悩むお店も少なくありません。
 
 このような課題を抱える外食産業において、オペレーション改善に役立として注目されているのが特殊冷凍技術です。しかし、初めから多額の設備投資や人員配置を進めるのは、原価高騰や人手不足が進む社会においてリスクでもあります。それらを鑑みて「ファブレスで始めたい」事業者と相性が良いのが、特殊冷凍OEMです。

 イニシャルコストが低く、繊細な味も再現性高く仕上がり、属人化の防止や提供時間の短縮、さらには新しい冷凍ビジネスの開拓も期待されます。例えば、シェフ監修のもと毎日何時間もかけてソースを煮込んでいたお店では、特殊冷凍OEMを活用した「まとめて調理・冷凍するオペレーション」に変更したことで、品質のバラつきや現場の負担が軽減された上に、EC化へも発展しました。

どこに委託する?仕組みを解説

 特殊冷凍OEMはどのような仕組みで成り立っているのでしょうか。昨今の需要を受け、特殊冷凍OEMのマッチングを進めているデイブレイクでの例を見てみましょう。
デイブレイクでの特殊冷凍OEMフロー
※食材によって異なるため、あくまでイメージです。 

① 冷凍したい食材と量を決める
② デイブレイク社の特殊冷凍機を使用して、対象食材の凍結テストを実施(3~5回ほど)
③ それらの食材もしくは類似した食材の特殊冷凍実績がある生産パートナーを選定
④ 実際に食品工場で試作、試食(3~5回ほど)
⑤ 計画・条件を整理して、委託成立

 対象の食材(メニュー)が決まれば、特殊冷凍機を備えるラボで凍結テストを行い、品質を確認します。初めて冷凍する食材は、冷凍用に加工や調理、解凍方法を研究する必要があるため、3回から5回、多い時には10回以上のテストを重ねます。

 その後、委託先の加工工場を定め、そこでの試作・試食を実施。工場のオペレーションで凍結するとラボでの仕上がりと異なることもあるため、OEMではここでも数回試作します。今後の計画や条件を整理して、委託が成立する流れです。スムーズに進めば準備期間に1ヶ月もかからないこともありますし、半年以上の研究期間をかけた事例も。冷凍する食材や量、目的によって準備期間には幅があります。

 また、OEM先は、特殊冷凍機を持っている事業者であればどこでも良いというわけではありません。
特殊冷凍技術に加えて、OEMの経験値やノウハウがなければ品質の最大化は難しく、反対に、対象の食材に関する知見を持ったパートナーに恵まれれば、短い研究期間でも再現性高く仕上がり、研究コストも抑えられます。 

 しかし、OEMを依頼したくても、受け入れてくれる事業者を一から探すのは現実的ではありません。デイブレイクが行う特殊冷凍OEMのマッチングのように、業界をよく知る人・企業に仲介してもらう事をお勧めします。

専門性に長けた特殊冷凍の委託先を紹介!

 では、実際にどのような事業者に委託することができるのでしょうか。ここでも、デイブレイクでの特殊冷凍OEMの例を見ていきます。全国にあらゆる食材の特殊冷凍パートナーを抱えるデイブレイクでは、2023年3月現在、惣菜、畜肉加工、フルーツ・スイーツ、米飯に特化したパートナーとのマッチングを行っています。

 特殊冷凍OEMは、冷凍技術を求めるお店・企業にファブレスで冷凍技術を活用する機会を提供すると共に、委託先に対しても、特殊冷凍機が稼働していない休眠時間を活用した新しい収益源を創出。双方に便益があり、好循環を生んでいるとして好評を得ています。

惣菜
惣菜を得意とする鳥取県の生産パートナーは、小回りの利く製造体制や豊富な製造設備を取り揃え、焼き物、揚げ物、スープなど幅広いメニューの特殊冷凍に対応します。
作り立ての美味しさを閉じ込められる「アートロックフリーザー」の技術を活かし、これまで唐揚げやクリームコロッケ、デミグラスソース、魚弁当など、様々な食品の冷凍を手掛けています。小ロットから対応可能なためOEMとの相性も良く、「まずは小規模に始めたい」というニーズに応えます。

米飯
おにぎりや巻き寿司、いなり寿司をなどの米飯系の食品は、群馬・大阪の米飯を専門とする生産パートナーが、お米を扱うプロだからこその味付けや、手でに握ったような米のほぐれを再現します。
エアブラストの特殊冷凍機「アートロックフリーザー」はお米との相性が良く、ふっくらとした炊き立ての食感や旨味を冷凍/解凍しても味わえると好評です。 

フルーツ・スイーツ
青果卸でありながら菓子製造免許を所持する愛知県の生産パートナーは、冷凍カットフルーツや冷凍スイーツの製造が可能です。フルーツは、本来の鮮やかな色や風味、甘味を保つことが難しく、オペレーション次第では特殊冷凍機を使っていても変色したり、品質が劣化しやすい食材の一つ。フルーツの特性を理解した上で、冷凍加工の実績が豊富なパートナーは貴重です。これまでに各種フルーツのほか、フルーツ大福やフルーツクレープの冷凍商品化を手掛けています。

海鮮
徳島県の海鮮料理の特殊冷凍を手掛ける生産パートナーは、刺身や寿司、手まり寿司などの特殊冷凍に対応。冷凍商品としての販売はもちろん、刺身の状態に盛り付けた状態や海鮮丼の具だけを特殊冷凍し、お店では解凍して提供するだけ、盛り付けるだけにするなど、食材の鮮度を保ちながら、オペレーションの簡略化にも貢献します。
 
 この他にも、デイブレイクでは次世代冷凍ビジネス研究会「デイブレイクファミリー会」を運営しており、そのネットワークを活用してパートナーを見つけることも可能です。今後特殊冷凍OEMの需要は一層高まると予想しており、デイブレイクとしても、生産パートナーの開拓を進めていく計画です。
 

特殊冷凍OEMの活用事例

続いて、特殊冷凍OEMと相性が良い活用シーンを見てみましょう。

ゴルフ場、ホテル:簡単なオペレーションで上質な食事を提供

 ゴルフ場は、特定の時間帯や曜日に集客が偏り、本格的なキッチンを設けたりシェフを抱えることは現実的ではありません。そのため、簡単に調理できる食事だけを提供する施設は多く、他にはない食事を提供できれば、独自の魅力として発信できる好機でもあります。ここに特殊冷凍OEMを導入できれば、寿司や刺身などを高鮮度で提供できたり、ハンバーグや唐揚げなどの料理も、できたての本格的な味で提供できます。解凍するだけの簡単な最終調理だけなので、現場への負担や設備も最低限に抑えながら、料理の質を上げ、メニューの幅が広げられます。

 これと類似するのが、ホテルのルームサービスです。ホテルのレストランシェフが、ルームサービスを提供する時間(ホテルによっては24時間)常に待機することは難しいでしょう。しかし、提供する料理はホテルのクオリティを保ちたい。もしここに、調理専門でないスタッフが誰でも提供できる冷凍の高品質な料理があれば、お客様の満足度も高めながら、現場の負担も軽減でき、調理者による味のバラつき防止にも繋がります。ホテル内のキッチンに特殊冷凍機を設置して冷凍調理用の人材を確保するのは、人手不足の今は特に難しく、ファブレスで始められる特殊冷凍OEMが活躍する現場です。

セントラルキッチンを持たず多店舗展開する企業:味の均一化

 セントラルキッチンを構えずに店内調理で多店舗展開をする飲食企業は、店舗による味のバラつきが課題の一つだと聞きます。看板メニューの味が店ごとに違えば、いつもの味、期待していた味と違う、という印象をお客様に与えかねません。そこで活躍するのが、特殊冷凍OEMです。味の決め手になるソースやクリームなどをまとめて調理して特殊冷凍し、各店舗に届けられれば、味が均一化され、お店での調理の負担も軽減されます。

 また、セントラルキッチンは有しているものの、調理できる食材が限られていたり、設備も人手もこれ以上増やせない場合に、特殊冷凍OEMを活用するケースもあります。 

個人店、中小規模のお店:冷凍ビジネスのスモール開拓

 特殊冷凍技術を活用してお店のメニューを冷凍商品化し、EC販売や無人販売、冷凍自販機販売など、新しい冷凍ビジネスを開拓する企業・お店が新型コロナを機に急増しました。しかし、イニシャルコストや調理スペース、人手の問題で特殊冷凍機を自社で購入できず、冷凍事業をあきらめるお店も少なくありません。委託という形で特殊冷凍技術を活用できるOEMは、それらのお店が冷凍事業に挑む機会を提供します。また、テストマーケティングを兼ねてまずはスモールスタートし、エンドユーザーの反応を見てから特殊冷凍機を導入して本格参入に切り替えるという方法も考えられます。

特殊冷凍機の購入とOEMどちらを選ぶべき?

 ここまで、特殊冷凍OEMの仕組みやメリットを紹介してきました。OEMができるなら、特殊冷凍機を購入しない方がお得なの?冷凍機を購入するのと、どちらがよいのだろう?と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。自社が特殊冷凍機の導入と特殊冷凍OEMのどちらと相性が良いかどうかは、

①特殊冷凍技術を活用する目的
②特殊冷凍したい食材の量
③対象の食材の特性
④予算
⑤導入したい時期
これらの要素から検討します。

 高い頻度での活用が見込まれて、長期的に冷凍事業の体制(セントラルキッチンや専用オペレーションなど)を構築できるなら、冷凍機を購入した方が良いでしょう。
 一方で、冷凍機を設置するスペースや人手を確保することが現実的ではない環境で、コストやリスクを抑えて特殊冷凍技術を活用したい場合には、OEMとの相性が良いかもしれません。特殊(急速)冷凍機はおよそ10年現役で使われるのが一般的で、冷凍技術を活用したオペレーションで計画生産が軌道にのれば、数年で元を取ることも難しくありません。特殊冷凍機は費用対効果が高く、補助金を活用すれば購入コストも抑えられるため、イニシャルコストだけを理由にOEMを選択するべきではありません。 
いずれにしても、特殊冷凍機の購入とOEM、どちらの方法で冷凍技術を活用するかは、自社だけで判断するのではなく、事例や知見を豊富に持つプロの意見を聞いた上で選択することをお勧めします。

まとめ

 特殊冷凍OEMのサービスは、これまで様々な理由で冷凍ビジネスに踏み出せなかったお店・企業にとって、冷凍ビジネスの道を切り拓く機会となるでしょう。これにより、美味しい冷凍食材・食品の流通量が拡大し、市場がますます活性化されることを期待します。

 特殊冷凍事業を手掛けるデイブレイクでは、特殊冷凍OEMのプランをこの春新設。「まずは小さく始めてエンドユーザーの反応を見たい」「ブランドやレシピは有しているが、大量製造ができず冷凍事業への参入を諦めていた」という事業者の声に応えます。ここまでお読みいただき関心を寄せてくださった方、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

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